2014.11.21 (Fri)
【154位】オトナモード【アーティストMy Best 200】

ここがすごい!
みずみずしい感性で描かれた水彩画のような、繊細に作りこまれたガラス細工のような、優しく美しいギターポップ。
都会の中でも"風"と"水"を感じ、心を爽やかに浄化してくれる音楽です。
なんといっても歌声が本当に素晴らしいですよね。
ここまでクリアで伸びやかなボーカリストはJpopの歴史でもなかなかいないのではないでしょうか。
それでいてなんとなく不器用な優しさを感じるエモーショナルな歌い方がかわいいです。
特にデビュー直後のオトナモードは、デビュー前の少し淡い雰囲気が抜けて、すごく鮮明でポピュラリティーのある美しさを感じ、当時は本当に心酔していました。
こ7曲!
「花束」(Al「空への近道」)
懐かしい人への思いを素直に歌った名曲。
おそらくは親に対する感謝を歌っているのかな?
「優しさ」を「窓の灯り」という、視覚的なイメージで表現するところが、オトナモードらしさなんですね。
「風になって」(Sg「風になって」)
デビューシングル。
本当に風になって飛んでいるようなサビの解放感が本当に気持ちいですね。
「パパパン!パパパン!」とリフレインするキーボードが、高まる若々しい気持ちを見事に表現しています。
自転車の二人乗りで海を見に行き、不安や悩みを吹き払う、そんな素敵な体験を、4分弱で味あわせてくれる、最高のリフレッシュソング。
やっぱ楽しく生きなきゃだめだよなーと思いますね。
不器用にジェントルな歌い方がほほえましいですね。
高橋の王子様のような優しさを感じる曲。
「グライダー」(Sg「グライダー」)
澄んだ青空を自由に飛んでいくグライダー。
風船のようにただふわふわただようだけでもなく、ジェットを使って空気を切り裂いていくわけでもなく、風の流れに乗って、気の向くままに旅を続けるグライダーに対する憧れを、曲全体で表現しています。
「キュイーン」と心地よく鳴るギターが胸をギュッと締め付けてきます。
不安があっても、飛び込んでみよう、という気持ちにさせてくれます。
「空の向こう側」(Sg「グライダー」)
オトナモードの明るさ、前向きさ、高揚感が頂点に達した曲。
A面の「グライダー」で聴かせた憧れの世界を自分の手にしたような喜びを感じます。
天にまで達するようなサビの勢いが本当に心地よく、逆に自分の現状を鑑みると切なくなります。
「待ってたよこんな日が来るのを」
いつか私にも、そんなことを言える日が来るのかな…
「Our Way」(Al「Watercolor」)
マーチのようなミディアムテンポながら、もやもやをふっきった、雨上がりのような前向きな明るさを感じる曲。
涙を拭いて歩き出したときのような、覚醒した強さを感じます。
「支えあう」のではなくて、ただ「一緒にいる」ことで絆を保ち続ける決意をした二人の、さっぱりとした「愛の誓い」。
ウェディングソングにもぴったりでは。
ストリングスが見事にバンドサウンドに融合していて、壮大になりがちなストリングスが、こんなに明るくて軽やかな雰囲気を表現できるんだなーと思わされました。
「雨色」(Sg「雨色」)
作詞家・松本隆が作詞を手がけています。
短編映画のように美しい情景がはっきりと目に浮かんできます。
自ら別れを選んだ男が、同棲していた部屋から出て、街をぶらつく間のモノローグ。
悲しみ、喪失感ともに、、どこか吹っ切れた、穏やかな解放感も感じます。
幻滅していく気持ちが綺麗な思い出に変わった安堵感、あるいは悲劇の主人公になったような自己陶酔、さらには「いい恋をしたなぁ」というような自己陶酔。
これは男性特有のものかもしれません。
詩集を盗んでいったり、オレンジを置いていったり…
相手のリアクションを見なくていいもんだから、付き合っている間には遠慮がちに見せていたであろう自分の「美学」を全開に繰り出しています。
きわめつけは、「出会った瞬間」を回想するくだり。
「初めて会ったあの日も雨さ バス停で横顔見る
長い睫毛に釘付けの僕 気づいて微笑んだ」
悲しいかな、男性にとって恋人が一番美しく見えるのは、出会った瞬間と、別れるときなんですよね…。
男の恋愛に対するロマンティシズム、ナルシズム、身勝手で夢想家の部分が本当に美しく描かれた曲です。
「ミルフィーユ」(Al「Portfolio」)
何気ない、でも当人たちにとってはとっても切ないひと夏の物語。
何か孤独や不幸を抱えている二人の、幸福な夏の恋。
プールの塩素の匂いや制汗スプレーの匂いまでがよみがってくる、すごくリアリティのある切なくて懐かしい気持ちになる曲。
すごく明るくて軽やかな雰囲気すらあるのに、「死」の影すら感じる不思議なはかなさを感じる日本的なサマーソングですね。
この曲も作詞は松本隆。
情景が浮かぶ歌詞と、オトナモードの繊細なサウンドの相性は抜群ですね。
このアーティストが好きならCheck!!
オフコース、チューリップ、スピッツ、After me、Natural Punch Drunker、GOOD BYE APRIL
DATA
04年、東京の音楽の専門学校で出会い結成。
下北沢を中心にライブ活動をスタートする。
08年、メジャーデビュー。
10年、高橋以外のメンバーが脱退、高橋のソロプロジェクトとして再スタート。
小野田は現在はhotal light hill's bandで活動中。
□生年月日/出身地/血液型
高橋啓太 Vo、A.G/85.2.9/栃木県足利市/B型
伊原真一 G/84.10.29/静岡県磐田市/AB型
山本健太 Key/84.10.29/北海道帯広市/A型
林陽介(とまそん) B/神奈川県鎌倉市/B型
小野田尚史 Dr/83.7.17/愛知県新城市/B型
□好きなアーティスト・曲
高橋:オフコース、荒井由実、ドビュッシー、エンニオ・モリコーネ
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J-POPが好きな方はぜひご参加ください↓。


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いつもコメントありがとうございます!
いいバンドですよねー
「革命だ」「天才だ」という音楽より、
こういう音楽こそ、実は多くの人が求めているのではないでしょうか。
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一時期、追いかけていたバンドです。
リスト係さんがおっしゃるところのデビュー前(インディーズ時代)~デビュー直後辺りだと思います。
改めて聴いても、爽やかで優しい歌は魅力的です。