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2013.04.21 (Sun)

Bye-by April Afternoon/RAZZ MA TAZZ

Bye-by April Afternoon/RAZZ MA TAZZ


1994年にリリースされた1st Al.「Ordinary Story」収録。
このアルバムのみ、プロデュースは佐久間正英。

聴いての通り。
とにかく初期のラズはイノセントで無邪気。
自分達の純粋さ、世界の純粋さ、恋の純粋さ、そしてポップミュージックの純粋さを無邪気に信じている透明な明るさがアルバム全編にあふれています。

ストリングスやキーボードにホーンとかなりいろいろな音を使っていますが、ガチャガチャした感じがせず、バンドサウンドの中にグルーヴとしてすっきりと収まっていて、にぎやかで明るい光に満ちた春の景色を見事に表現していますね。
そして三木拓次のメロディー。
切ないけど明るい。
「名残惜しさ」を表現するようなBメロから、吹っ切れるように突き抜けるサビの高揚感への展開が見事ですね。

この曲は失恋ソングなんですが、なんなんでしょうかこの高揚感と自己陶酔は。
悲壮感などまったくない。
青春をかけた恋を失った。
でも、自分にも相手にも、まだまだ未来がある。
"easy come, easy go"
というわけではないんですが、精一杯愛した、一つのストーリーを書き上げた、という達成感すら感じる若い恋のラストシーン。
新たな道へ旅立っていく少年と少女は、悲しみすらも刺激として美しい青春を謳歌しているように見えます。
最後の「幸せになりなよ」という言葉に表れるように、相手の人生を引き受ける覚悟のない「ままごと」の恋愛とも言えるんですが、そういう重さがなく、はかなく軽やかだからこそ、あのめくるめくような恋の楽しさ、美しさがあるのでしょう。
後期になると、次第に「本当の愛すべき人は人生に一人だけ」という「愛の哲学」に変わっていくラズですが、初期の「全てのものは移り変わる、人の心でさえも」という「恋の哲学」の、キラキラとした明るい光に満ちたポップミュージックは、いくつになっても錆びた心をフレッシュにしてくれます。

女性ファンが非常に多かったラズですが、本当はロマンティックな恋がしてみたい!という「非リア充」の男性にこそ、聴いてほしい音楽です。


※この曲↑を気にいった!という方には、こちら↓もお勧めです。
Over/Mr.Children
過日恋恋/the OYSTARS


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2012.11.18 (Sun)

Letter to you―旅だより―/RAZZ MA TAZZ

Letter to you―旅だより―/RAZZ MA TAZZ


1997年にリリースされた10thシングル「Regret」収録。
残念ながら、アルバム未収録曲です。

「Season Train」や「MERRY-GO-ROUND」のような切ない高揚感にあふれる曲のイメージも強いラズですが、最近こういう「何気ない美しさ」を描いた何気ない曲こそ、ラズのすごさの真髄ではないかな、と思うようになりました。

この曲もメロディー、アレンジ、コーラスが素晴らしいですよね。
ラズの曲を聴くたびに、エレキギターってこんなに優しく、透明にキラキラと、ポップに使える楽器なんだなー、と思わされますね。

短編小説のような、短編映画のような美しく清涼感のあるストーリーを持つRAZZ MA TAZZの曲ですが、この曲はショートエッセイ風。

独りで出かけた田舎町への小旅行。
そこで見かけた制服姿の少女から、恋人への思いを馳せる…
阿久延博らしいロマンティクでナルシスティックなシチュエーションですよね。

言葉に全く無駄がない。
「路面電車」「背の低いビルディング」「手狭な本屋」…どこかにモデルがあるんでしょうが、どこにでもあるような、きっと誰もがどこかしらで目にした事のある風景。
そこに久しぶりに訪れたかのように、リアルに風景や空気感、匂いまでを感じさせてくれます。
そこから2番サビの「初めて君を抱いたとき細い肩が震えてた」という鮮烈で美しいけど切ない回想に飛ぶ、その「カット割り」も見事ですね。

このように阿久の言葉の9割は情景やドラマを切り取って聴き手に「映像」を浮かばせる言葉なんですね。
だからこそ、残り1割に込められたメッセージがグッと心に迫るんです。

制服を昔着てたころ 君は明日を信じてた
でも 心の奥の引き出しにそっと宝石隠してる


ラブソングを超えて、全ての人に、何か忘れていたものに気づかせるようなメッセージですよね。

みずみずしい美しさ、懐かしさの中にこそ、人にとって本当に大切なものがある。
心の奥にしまったまま忘れかけていた「宝石」のことを、ふと思い出させてくれる曲ですね。

デビューから解散まで一貫してラブソングを作り、歌い続けたラズですが、恋人がいなくて孤独で寂しいけれど、本当は恋がしたい!という非リア充の人にこそ聴いてほしい音楽ですね。

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※この曲↑を気にいった!という方には、こちら↓もお勧めです。
1/100秒/TimeSlip-Rendezvous
Girl Friend/恋愛信号


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2011.10.09 (Sun)

LILAC/RAZZ MA TAZZ

LILAC/RAZZ MA TAZZ


決して避けていたわけではないんですが、なぜか今日に至るまで、ラズの記事を書けませんでした。
私にとってはL⇔Rと並んで青春を彩ってくれた本当に大切なバンドなのですが、ラズの曲に対する気持ちを言葉に表現する自信がなかなかもてませんでした。
最近、このバンドの曲もたくさんアップロードされていて、今も愛されているんだなーと改めて思い、少しずつですが、記事を書いてみようと思います。

RAZZ MA TAZZは関西地方出身の5人により、1989年に大阪で結成されたバンド。
メンバーは阿久延博(Vo)、三木拓次(E.G)、横山達郎(A.G)、入江昌哲(B)、三村隆史(Dr)。
1994年、フォーライフ・レコードよりデビュー。
常に高い評価を受け、「ブレイク目前」と言われ続けながら、3rd Al.「PRESENT」のオリコン最高位2位が、最大のヒットとなりました。
1999年6月29日のライブをもってバインドは解散。
残したシングルは15枚。アルバムはベスト盤も含めて9枚でした。
解散後、メンバーはそれぞれの道を歩みだしましたが、2002年7月、いち早くメジャーシーンで活動を始めていた三木の訃報が伝えられました。
死因は膵臓癌、享年33歳でした。
三木の死により5人での復活は叶わなくなりましたが、2005年、阿久と横山がアコースティックデュオ:razz.として活動を開始します。
razz.は「ラズ 第二章」として2008年まで活動しましたが、現在はまた、それぞれ別々の道を歩んでいます。

この曲は1997年にリリースした4thアルバム「Dialogue」と、1998年にリリースした12thシングル「Room」に収録されたていますが、これは「Room」の方のヴァージョンですね。

ラズの良さは、まずなんといってもこのメロディー。
ほとんどの曲の作曲を三木が担当していたのですが、そのメロディーがもう本当に切なくて美しいんです。
曲のどの部分を切り取ってもキャッチーで気持ちいい。

さらに、ツインギターを見事に使ったアレンジ。
明るい三木のエレキギターと哀愁のある横山のアコギター。
もうこれだけでも本当に切ない「歌」になっている感じです。

そして、阿久のこのドラマティックでロマティックでナルシスティックな歌詞と歌。

二人の写真を小さなビンに詰めて最後に波に返そう 永久にただよえ


少女漫画でもライトノベルでもPCゲームでもここまでキザな表現はありえないでしょう。
でもこの歌詞が、このメロディーと歌にはまると、本当に美しく輝くんですね。
ラズの曲はその9割以上が、ラブソングなんですが、私の青春時代の恋愛への憧れを掻き立ててくれましたね。
「こんな恋がしてみたい」と思わせる力が歌にあります。
特に、この曲もそうなんですが、喪失感を自己陶酔に昇華したような「失恋ソング」が神がかり的に美しいです。

ラズの曲の美しさは、短編小説のようでもあるし、短編映画のようでもあるし、写真のようでもあるんですが、一番当てはまるのは、「思い出」の美しさ。そのときの出来事、景色、感情、気分、季節感、空気感、匂いまでもパッケージした思い出のあの美しさを、完璧に再現したポップミュージックが、RAZZ MA TAZZの音楽だと思います。

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